光の屈折効果(拡散)を
利用した減光フィルタ
テスト・LEDチップ・LEDパッケージ

回折型拡散板

光を拡散させるためだけでなく、拡散度を各種用意しているため、光源の光学特性を測定する際、光量調整に最適です。

概要

拡散板は、光源からの光を拡散させ、光量ムラのない均一な光を得るために用いられます。とりわけ、光源色計測時の再現性に関するリピータビリティの向上に寄与します。回折型拡散板(以下、LSD)は、通常の拡散板やNDフィルタ等に比べて色度の測定分散をより低く抑える効果があり、発散角の選択により光量可変も可能になっています。

特長

(1) レンズと同等の効果

サーフェス・レリーフ・ホログラムパターンにより製作され、ランダムに配置されたミクロンレベルの表面構造に は、マイクロ凹レンズアレイと同様の効果が期待でき、屈折作用により光を拡散します。

(2) 光源の選択の自由

波長依存性がないことから、レーザ光・白色光・LED光など様々な光源に効果を発揮します。コヒーレント光・インコヒーレント光でも、光を自由な角度で円形・楕円形・矩形に拡散整形することが可能です。

(3) 高い透過率

365nm~1600nmの波長城で85%~92%という高い透過率を有し、光源のパワーを充分に活かすこと ができます。(素材の透過率や基板の厚み、オプションの有無等により透過率は異なります。)

(4) 配光制御

入射光は決められた範囲に配光(拡散)すると同時に高い均一性が得られます。平行光に対して最も効果的に作用しますが、発散角を持つ光源にも対応します。

構成図

構成図

仕様

仕様

ラインナップ

ラインナップ

LSDで定義される拡散角度は、LSDにレーザなどの平行光を入射した場合の拡散角度を前提に設計されています。このため、LEDやハロゲン光源など、それ自体に発散角度を持った光源にLSDを使用する場合、拡散光は光源の発散角分広く拡散されることとなります。

一般的な拡散板との比較

LSDは、基板表面上に約5μmの微細な凹凸の溝面をホログラムパターンとして形成し、光の発散角度を任意に設定でき、そのパターンには周期性がないためモアレ縞や色ズレが発生しにくく設計されています。また、拡散角度を選択できることから発散角を持つランプ型LEDなどと組み合わせることで、安定拡散度と高光密度(透過率を高める)を達成可能です。

それに対し一般的な拡散板は、基板(サファイアや石英、BK7など)上に荒さに応じたグリットのサンドブラストで研磨し、つや消し状に加工されているため、一方方向の研磨を行っている場合が一般的で、高精度をうたっている拡散板においても、上下左右の2方向による研磨が大半であるため、拡散面は方向性を持ち、拡散光はモアレ縞や色ズレを起こす場合があります。

LSD拡散角の違いによる透過率

仕様

LSDはその発散角により透過率が異なります。通常、フロスト型拡散板に比べ、同等以上の拡散度を有するため、その発散角を組み合わせることにより光量調整が可能です。参考までに各発散角のLSD1枚あたりのハロゲン光入射時 における透過率実測グラフを以下に示します。